ペットを飼うと必ず考えなければならない去勢・避妊手術。
私たち人間からすると、避妊手術とかはあまり聞きなれない言葉ですよね。
いざ、自分のペットに全身麻酔をかけて去勢・避妊手術を…となると、躊躇する人も多いと思います。
もともと備わっている生殖機能を人間の意思で勝手に破壊してしまう行為なので、可哀想だと考えるのも当然。
ですが、本当に可哀想か、冷静に考えてみてください。
猫は自分がオスなのかメスなのか、認識していません。
発情期になると自分の意思とは関係なく本能のままに発情し、ホルモンバランスが不安定になり、体調を崩したりしやすくなる。
また、発情しても交尾ができないことから、本能を満たすことのできないストレスも大きい。
これは猫にとって幸せだと思いますか?
少なくとも去勢・避妊手術をすれば、発情しにくくはなります。
それでも「可哀想だから手術はさせたくない!」って言えるでしょうか。
そこで今回は【去勢・避妊手術について】理解を深めていきましょう!
手術は健康な状態なら問題はない
「手術」という言葉を聞いただけで身構えてしまう人も多いかもしれませんね。
猫の去勢・避妊手術は何か持病があったりしない限り、命の危険もなく安全に完了します。
全身麻酔をかけた状態で行われるので100%安心ということではありませんが、問題なく終えるのがほとんどです。
オスの場合は睾丸を摘出し、メスの場合は開腹手術で子宮と卵巣を摘出します。
オスの方がメスよりも短時間で手術は完了しますが、メスでも長くて手術時間は1時間程度。
費用は15,000円から30,000円で、日帰り手術であることが一般的です。
術後は精神的にも身体的にも不安定なことが多いので、家に連れて帰った後しっかり様子を見てあげましょう。
手術の流れ
手術の日が決定したら、その1〜2週間前にワクチン接種。
手術前日は病院の指示に従い、絶食し、胃の中を空っぽにしておきます。
手術当日は水も与えずに、病院へ。
血液検査で異常がなければ手術本番。
術後は病院で少し様子を見た後引き渡しとなります。
その際、猫が傷口に触れないようにエリザベスカラーや術後服を身に付けられて帰宅。
最初は慣れないエリザベスカラー等に猫も戸惑うかもしれませんが、傷口が開いてしまっては意味がないので外されないように慎重に様子を見てくださいね。
約1週間後に傷口の状態を確認して抜糸。
これで完了となります。
ワクチン接種から抜糸までおよそ2〜3週間、が一般的な手術の流れです。
手術を受ける時期
生後6ヶ月〜1年の間に手術を施すのが一般的で最も良い時期だとされています。
あまりにも小さい頃に手術をしてしまうとその後の成長に悪影響を及ぼすことも。
生後6ヶ月で体重が2キロを超えたら手術を考えても良い目安。
発情期を初めて経験する前に手術ができるとベストです。
もしも、去勢・避妊手術もせずに生活させるのであれば、もし繁殖してしまったとしても全て責任を持って育てるという覚悟を。
無責任に子猫を産ませないでください。
なんとかなるだろう、はとても危険です。
猫は一度交尾をすると確実に妊娠します。
そして生まれてくる子猫の数は1匹ではありません。
複数の命が誕生します。
その全ての命をあなたは守りきれますか?
1匹だし、家の中で飼うから大丈夫って思っている方もいるかもしれません。
ですがもしも脱走した時、そこで何かあったからでは遅いですし、発情期は猫にとって苦しいことかもしれません。
全てあなたの管理次第です。
誰にも愛されることなく失われていく命が減少することを心から祈っています。