【出会いは突然に】幹線道路の真ん中で

保護猫との出会い方は様々です。

一緒に過ごしていたら、1匹の猫にいくつもの物語が生まれる。

ねこしなでは、保護猫とのエピソードを中心にご紹介していきます。

よかったら、保護猫を飼う際の参考にしてくださいね。

車通りの多い幹線道路。その真ん中でうずくまっている猫を見かけたら…。

あなたは車を止めて、その猫に駆け寄ることができるでしょうか。

今回は、幹線道路で出会った猫と飼い主のお話です。

 

 

車で通りかかった幹線道路で

今回お話を伺ったのは、マイケルくんの飼い主さん。

現在生後、推定10年になるオス猫くんです。

マイケルくんを保護するに至るまでのエピソードを現在の飼い主さんにお伺いしました。

「幹線道路の真ん中でうずくまっているところを発見したんです。

自分の力ではもう動けない様子で。車を止めて駆け寄りました。」

と、飼い主さんは出会った時の状況を話してくれました。

 

出会いは今から2年前の事。

車通りの多い幹線道路を車で走行中に、道の真ん中でうずくまっている猫を発見しました。

慌てて車を止めて駆け寄ると、その猫はひどく弱っている様子。

ケガはしていませんでしたが、反応が鈍く、自分の力ではもう動けない状態でした。

「助けなければ!」と感じた飼い主さんは、急いでその猫を保護し、動物病院へ。

診察を受けた時点で、もう助からないかもしれない、との診断だったそうです。

桜耳でもないので、完全に野良猫だったのでしょう、

歯が抜けていて、脱水状態、かつ34度という低体温。

内臓も弱りはて、処置を受けても血を吐いて痙攣してしまう。

点滴で応急処置をしたものの、獣医さんには「今日が峠だろう」と言われました。

出会ったばかりとは言え、せっかく生まれてきた命。

飼い主さんは猫が無事に回復してくれることを祈りました。

 

すると、その願いが叶ったのか、なんとかその猫は一命をとりとめました。

これも何かのご縁だと感じた飼い主さんは猫を家族として迎え入れることを決意。

人気漫画の主人公にちなみ”マイケル”と名付け、この猫との新しい生活がスタートしたのです。

 

 

子猫じゃなくても十分懐いてくれる

最悪の状態を脱し、今となっては、愛嬌もあり、たくましく育っているマイケルくん。

何らかの理由で片目が見えないのですが、そんなのもへっちゃら。

野良猫時代が長かったからか、食への執着は強めのようです。

保護当時3キロしかなかった体重は現在、約3倍の重さとなり、今はダイエットを取り入れながら

健康的な生活を送っています。

 

「これから保護猫を飼おうとしている方に何か伝えたいことはありますか?」

と、私の質問に

「猫との生活は言葉が通じない分、容易ではありません。

子猫じゃないとうまく飼えないと思う方もいるかもしれませんが、成猫でも十分懐いてくれます。

どれだけ愛情を注げるか、どれぐらいその子を理解してあげられるのかが鍵になると思います」

と話してくれました。

 

飼い主さんのおっしゃる通り、猫との付き合い方次第でその関係性は変わってくるはずです。

今回で言えば、飼い主さんは命の恩人。それを愛猫もわかっているのでしょう。

猫を飼うのであれば、言葉は通じなくてもたくさんの愛情をもって接してほしいですね。

取材させていただいた飼い主さん、ありがとうございました♡