おヒゲは切らないで

口の周りにぴょんぴょんと生えている猫のヒゲ。

子猫のうちはあまり気にならないのですが、年を取るにつれてどんどん長くなっていて。

気になる方もいるのではないでしょうか(;’∀’)

人間でもヒゲが伸びてくると年老いて見えたり、少しだけ不衛生に見えたりますよね。

「じゃぁ、整えてしまおう!」と思ったあなたはちょっと待って!

猫のヒゲの役割を知っていますか?

人間にとっては自己処理の対象となりますが、猫にとっては大切な器官なのです。

今回は【猫のヒゲの役割】についてお話しますね。

 

猫のヒゲは感覚器官

身体を覆う毛を「体毛」といい、口の周りにあるヒゲを「洞毛」といいます。

これは感覚器官の一つで構造的には体毛と同じなのですが、体毛よりも太く、毛根が深く体内に埋め込まれているのが特徴です。

毛根部分には血液で満たされた海綿体のような組織があり、ヒゲが感じた振動を増幅し、知覚神経に伝えます。

猫のヒゲの感度は人間よりはるかに高く、口の周りだけでなく目の上や下あご、前足首にもあります。

視力がよくない猫にとって、ヒゲは重要な器官。

空気の流れからそこに物があること、何か危険が迫ってきていることを感知したり、平衡感覚を保ったりしています。

猫にとってはとても大切なものなので、ごはんの後など念入りにグルーミングをして綺麗にしている姿を見たことがあるかもしれません。

もしそんな猫のヒゲを切ってしまうとどうなるのか。

ある実験結果によると、猫がものにぶつかりやすくなったり、動きが鈍くなったりという結果が得られたそうです。

自然と抜けて生え変わることもありますが、猫のヒゲは病院での指示等で切る以外は手を加えない方がいいでしょう。

 

ヒゲから読み取れる表情

猫のヒゲは感覚器官でもあり、私たち飼い主からすると猫のご機嫌を伺える指針でもあります。

以下にヒゲの位置による猫の気分をまとめてみたので参考にしてみて下さい♪

 

  • ヒゲが垂れている…リラックスしている
  • ヒゲが横に張っている…やや緊張している
  • ヒゲが前に出ている…攻撃態勢
  • ヒゲが後ろに引いている…怯えている

 

信頼している飼い主の前ではきっと愛猫はヒゲを垂らしていることでしょう。

ですが、初対面の人や慣れていない家族の場合は、横に張っていたり前や後ろにヒゲが位置しているはずです。

ヒゲの位置だけでなく、尻尾の状態や態勢等も見ながら猫の気持ちを読み取ってあげてください。

新しい家族が増えたり、知人を招いたり、病院で診察を受ける際等、猫の社会化が求められる場面はたくさんあります。

こちらの記事で詳しくお話しているので、参考になれば嬉しいです!

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