保護猫との出会い方は様々です。
一緒に過ごしていたら、1匹の猫にいくつもの物語が生まれる。
ねこしなでは、保護猫とのエピソードを中心にご紹介していきます。
よかったら、保護猫を飼う際の参考にしてくださいね。
今回お話しするお話は、飼育放棄「ネグレクト」のお話を含みます。
苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、
事実を知っていただくことも大切かと思い、今回記事にさせていただきます。
少しでも保護した飼い主さんの想いが届くことを願っています。
今回お話するのは、国道に投げ捨てられた子猫と飼い主のお話です。
ネグレクトをうけた子猫
今回お話を伺ったのは、“バローロくん”の飼い主さん。
現在生後15年になるオス猫くんです。
バローロくんを保護するに至るまでのエピソードを現在の飼い主さんにお伺いしました。
「飼い犬のために動物病院に行った帰り道で、路肩に子猫が丸まっているのを発見したんです。
明らかに様子がおかしくて…急いで連れて病院に戻りました。」
と、飼い主さんは当時の出会いを話してくれました。
出会いは、バローロくんが生後1年~2年の頃。
現在の飼い主さんが飼い犬を動物病院に連れて行き、その帰り道での出来事です。
交通量の多い国道を歩いていると、路肩に小さく丸まった子猫を発見しました。
近寄ってみても抵抗する様子はなく、そのまま丸くなっています。
これはおかしいと判断した現在の飼い主さんは急いでその子猫を連れ、動物病院へと戻りました。
いざ診察を受けてみると、驚きの事実が次々に発覚。
しっぽの先が切断されていること。
歯が一本もないこと。
下半身を複雑骨折していること。
普通に親猫に捨てられたわけではないことは明らかでした。
「おそらく飼い主によって車から投げ捨てられた後、車に轢かれたのでしょう。
こんな交通量の多い国道を子猫が自ら歩くはずがありません。
人間が故意にやらなければ、起こりえないことばかりされていますね。」
との医師の判断に、現在の飼い主さんは人生で初めて怒りで毛が逆立つ感覚を覚えました。
「この子は私が責任をもって最後まで愛情を注いであげよう。
今までひどい扱いを受けていた分、いっぱい可愛がってあげたい。」
と感じ、ここからバローロくんとの生活が始まりました。
歩行不可能を可能に!
医師の判断では、保護した当初、
「過度な栄養失調の上に複雑骨折が重なっており、もう自らの脚で歩くことは不可能だろう」
と言われました。
しかし、飼い主さんはそれでもあきらめることはありませんでした。
何度も病院に通い治療を受け、適切な処置をし続けました。
その結果、バローロくんは奇跡的にも回復し、普通の猫と変わらない状態にまで戻ることができたのです。
飼い主さんへの恩を感じているのか、今では飼い主さんにべったりのご様子のバローロくん。
過去に受けたネグレクトを忘れさせるほどの飼主さんからの愛を感じますね。
「これから保護猫を飼おうとしている方に何か伝えたいことはありますか?」
と、私の質問に
「猫はモノじゃありません。
保護してしばらくは夜鳴きする子もいるし、私たちの思い通りにならないことも多々あります。
可愛いだけじゃありませんよ。人間と同じで成長しますからね。
猫でも歳を取れば介護も必要になります。人間と一緒です。
それでも生涯その子を守る覚悟をもって、飼ってあげてほしいと思います。」
と話してくれました。
人間の手によって傷つけられた子猫。
私も初めてこの話を聞いたときは信じられませんでした。
猫はモノでもないし、ファッションでもありません。
私たちと同じ、1つの生命です。
飼うと決めたのなら、生涯その子を守り抜く覚悟をもって一緒に暮らしてほしいですね。
取材させていただいた飼い主さん、ありがとうございました♡
↑ 取材させていただいた飼い主さんが作成されている車用のステッカーです。 ↑
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